ワンルームマンション投資は詐欺?被害事例・手口を徹底解説

最近、ワンルームマンション投資の詐欺に遭ったという被害報告が続出しています。

この記事では、ワンルームマンション投資の詐欺について、被害事例や手口などを徹底解説していきます。

【結論】ワンルームマンション投資は詐欺?

結論として、ワンルームマンション投資自体は必ずしも詐欺ではありませんが、事例は多いといえます。特に最近は被害が表面化するケースもあり、テレビの報道特集が組まれるケースもありました。

SNSであるツイッターでは「ワンルームマンション投資」というキーワードについて最近、話題になっています。

そこで今回は、「ワンルームマンション投資」について、被害の状況を紹介しつつその良し悪しを考えてみたいと思います。

ワンルームマンション投資の被害事例

ワンルームマンション投資の被害事例について解説します。以下の様な被害が昨今出てきています。

事例1:「騙し広告」によりフルローンで不動産投資した事例

まずは、不動産投資において騙し広告というものがあることを知っておくべきです。このタイプの詐欺は、特にネット上でよく見られます。

そして、この広告に騙されてしまった事例が増えています。不動産投資では通常、フルローンではなく頭金を使うのが一般的で、フルローンで不動産投資をしてしまうと返済能力の問題で負債超過になるケースがあります。ここも注意してください。

事例2:婚活サイトで出会った営業担当に頼まれてワンルーム物件に投資した事例

婚活サイトで知り合った営業担当にワンルーム物件に投資した事例もあります。

このようなケースは手口としてはデート商法詐欺とも呼ばれるもので、営業担当がマッチングアプリなどでまずは購入対象者に近づき、恋愛感情に近い心理を利用して資産運用を勧めてくるものです。

このような営業担当には好意を持たれたいという心理が働くのが当然で、被害者の方の心を掴み「好意を持っている相手に嫌われたくない」、という心理を悪用します。

基本的に素性の知れない相手から投資を持ちかけられたら、警戒し、信用しない方がいいでしょう。

特に婚活サイトで知り合った営業担当から投資を持ちかけられた場合は、まず契約前に熟考し、なおかつ投資に関する専門家のアドバイスを得た上で契約しましょう。

事例3:業者主導で収入証明を偽造しワンルーム物件を購入させられた事例

こういった、信じられないような事案も増えてきています。

これは業者が主導して、収入証明を偽造し、ワンルーム物件を購入させられた事例です。収入証明は本来、ローン審査における非常に重要なものです。

これは顧客側の返済能力からより適切なローンを設定するための指標でもあるのですが、そもそも業者側が主導して収入証明を偽造してくるのですから、タチが悪いと言わざるを得ません。無論、この収入証明の偽造が判明するとローンは一括で返済しなければなりません。

ワンルームマンションにおける投資詐欺の特徴・手口

ワンルームマンションにおける投資詐欺の特徴・手口を解説します。

価格詐欺

価格詐欺は業者が売り主で、相場より高く買わされてしまうものです。

そもそも市価以上の価格で購入することになるので、売却益が出ない結果になります。これは昨今増えているタイプの詐欺で、様々なところで注意喚起されているものでもあります。

手付金詐欺

手付金を払ったが最後、一方的に音信不通になるケース、手付金が還ってこないこともあります。

サブリース詐欺

サブリース詐欺とは、「家賃を永久保証」といううたい文句を信じて契約してしまう詐欺です。実際は、2年ごとの賃料見直し時期に解約させられることもあり、相場よりも高く過剰契約させられている可能性もあります。

架空賃貸詐欺

架空賃貸詐欺は空室の多い物件を、身内やサクラを事前に入居させて満室に装う詐欺手法です。

架空賃貸詐欺では、満室の賃貸物件は投資家にとって魅力的であることを悪用します。これは、不動産投資の基本ともいえる「賃料収入」が簡単に手に入りそうだ、と投資家に誤認させる目的があります。

しかし、そもそもサクラが入居しているだけで実際には満室ではないことは、賃料収入を見直した投資家には一目瞭然です。反対にいえば、契約までそういった情報が見えづらいという危険性の高い案件でもあります。

婚活・デート商法詐欺

婚活・デート商法詐欺は、婚活やマッチングアプリなどで出会い親密になったころに投資の勧誘をしてくる詐欺です。

関係性を壊したくない、嫌いになられたくない、という恋愛感情を利用しています。クーリングオフが効かなくなったころに連絡が途絶えるケースもあります。

買取保証付き詐欺

買取保証付き詐欺は、口約束で買取を保証する詐欺です。実際には、担当者がいないなどとの理由で買取してもらえないケースが多く、仮に対応してくれても安いケースが多いのです。

二重譲渡詐欺

二重譲渡詐欺は、既にとある物件の売却が決まっていることを伏せ、別の投資家に同じように二重販売する詐欺です。

売却が決まっていることを伏せるため、複数の投資家が1つの物件に対して手付金や購入金を支払う事となり、そのうえほぼ全ての投資家が実際には物件をおさえることができません。一般的には先に登記を終えた方が所有権をもつので、売却代金を支払っていても物件を入手できないことがほとんどです。

海外不動産投資詐欺

海外不動産投資詐欺は、現地に見に行きにくい物件を利用して、詐欺を働くタイプの事案です。

たとえば実際の価格より大幅に高値であるとか、持ち逃げされて物件も手に入らない可能性があるなど、現地に中々確認に行けないことを悪用し、騙して金銭を巻き上げようとします。

融資詐欺

融資詐欺は、ワンルームマンション投資を始めるにあたって金融機関からのローンを組む人が多い、まさにこのタイミングを狙った詐欺手法です。

個人情報を抜き取ったり、紹介料や保証料を騙し取る様なタイプのものが目立ちます。

融資を受けるにあたって必要な書類を用意したり、業者側に手続きをしてもらうために奔走している際など、突然の電話やメールで「お話は伺っています。必要な書類を送付してください」と言われることがあります。

これは知らない業者からの連絡である場合、詐欺である可能性が高いのです。

値引き契約

値引き契約とは、自己資金を使わないよう、金融機関には偽の契約書を提出、虚偽申告をする行為です。

また、値引き前の売買契約書を使い、減価償却として確定申告することもあります。これは脱税行為になります。

審査書類の改ざん

審査書類の改ざんも詐欺の手口として横行しています。

例えば金融機関または仲介業者が借り手の預金通帳や源泉徴収のコピーを偽造し、貯蓄や所得を改ざんすることがあります。これによって審査が通りやすくなり、仲介業者にお金が入ります。

「審査が通りやすい」→なぜ? と思うかもしれません。これは、改ざんした書類を提出した場合でも、書類の偽造が見抜けなければ原則としてローン審査が「お手盛り状態」の収入状況で通ってしまうためです。なお、これが金融機関側に判明してしまうと一括での返済を要求されることもあります。

そして、改ざんした書類ベースではなく、申告している実際の貯蓄や所得に偽りがある場合でも、一括での返済を要求される可能性があります。したがって、審査書類の改ざんは、最悪の場合人生を破壊される可能性があるため、詐欺であると言えます。

住宅ローンを使って投資をする

不正ローンの派生系です。最初から住む意思がないのに、居住用のマンションとして融資を組むタイプの不正で、住民票だけ一時期移し、実際はその物件を賃貸して投資用に運用します。

これは不正利用にあたります。

収支シミュレーション詐欺

収支シュミレーション詐欺は、メリットばかりを並べ立て、実際のリスクを伝えない詐欺です。

収支がマイナスになるとわかっていてもこれを伝えず、賃料も経年で下がるなどの注意点を伝えずに契約を持ちかけます。契約してしまう人が多いため、根拠に基づかない、現実味のない説明には注意してください。

詐欺手法として使われやすい言葉

詐欺手法として使われやすい言葉・方便を解説します。

以下の様なキーワードが出てきたら、契約について再考したほうがよいでしょう。

節税効果

「節税効果」という言葉は要注意です。

確かに条件が合えば節税効果はありますが、2年目以降は納税が必要なケースが多く赤字になることもあるため、注意してください。

頭金なし

不動産投資業者の中でも詐欺的な勧誘を行う業者は、頭金なしでの投資を持ちかけます。

しかし、これには欠点があります。

いわゆるフルローンで不動産投資をしようとすると、余裕がない状況で不動産投資をすることとなり、債務超過に陥る可能性があります。ですから、頭金なしのフルローン投資はするべきではないのです。

クーリングオフできる

クーリングオフは、冷静な状況下でないと判断された場合のみ対象です。

たいていの場合、業者は「契約者が冷静な精神状況だった」という証拠や理論武装を完璧にそろえています。

高利回り

すなわち価格が下がっているということです。

これには必ず理由があるのが一般的ですから、契約に際しては慎重になるべきです。

価格が下がらない、値上がりが期待できる

都心、駅地価などとうたい、好立地だから価格が下がらないとシミュレーションを出してくることがあります。

しかし、老朽化すれば、どこでも価格は下がるものです。

不労所得、年金対策

いわゆる不労所得、年金対策という言葉が使われていますが、不動産投資ではただの借金になりかねません。

何故ならば、キャッシュフローがプラスにならなければ、年金の足しにはならないからです。そして、修繕費もかかってくることがあります。

むしろローンで苦しむことになるかもしれないので、不動産投資で年金対策をするのは難しいのです。

生命保険の代わりに

悪質な業者は「生命保険の代わりになりますよ」などと持ちかけ「保証を買う」といううたい文句を使います。

しかし、これは収支が悪化すると返済額が割高になるリスクがあります。

経年によって市場価値は下がるので、むしろ負担増のおそれがあります。

まとめ

今回は不動産投資詐欺について、被害事例と手口を徹底解説しました。

ワンルームマンション投資は残念ながら昨今の風潮を見るに詐欺である可能性が高く、契約に際しては慎重に検討する必要があります。

特に、頭金ゼロのフルローンや収入証明書を偽造するタイプの契約や、不動産投資物件であるにも関わらず居住用物件のために存在する住宅ローンを使った投資は極力避けるべきです。

どうしても、という場合は業者の資格証明の照会、契約書のチェック等を行って、投資を検討してください。

なお、不正な不動産投資契約にお困りの方はぜひ、当社団「不動産安心相談センター」まで相談してください。

当社団では無料相談事業を通して、お困りの方の不動産投資契約を確認し、詐欺まがいの不正契約か否かを助言することができます。

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